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2010年12月24日 (金)

自作レデューサー検証

ついさっきレデューサーをもって観測に行っていきました。といっても星の観測ではなく光学系の検証のために。検証するために撮影する天体に選んだのはM45プレアデス星団(すばる)です。実験は三種類の写真を撮るところから始まります。

1.レデューサーなしのいつも通りのR200SS鏡筒で撮影

2.レデューサー内のレンズの向きをカメラ側が凹になるようにして撮影

3.レデューサー内のレンズの向きをカメラ側が凸になるようにして撮影

2.と3.がどう違うのかわかりづらいと思います。レンズを購入する前は単純にMCクローズアップレンズは両凸レンズと思っていました。フリーソフトを使って光束のシミュレーションをした時も両凸レンズを計算に入れていました。届いてからびっくりしました。片方が凸、片方が凹でした。つまりちょうど中心を通るように切断した時の断面が三日月のような形になるということです。なので、膨らんだほうを天体に向けるのかカメラに向けるのか2通りのセッティングが考えられるのです。しかし、膨らんだほうをカメラに向けて撮影すると画面周辺の星はかなり収差の影響を受けるのだろうと予想はしていました。

撮影したもののサンプル

1.レデューサーなしのいつも通りのR200SS鏡筒で撮影

Mc

2.レデューサー内のレンズの向きをカメラ側が凹になるようにして撮影

Mc_2

3.レデューサー内のレンズの向きをカメラ側が凸になるようにして撮影

Mc_3

3番は予想通りのすごいコマ収差です。

また、1番と2番を天体のサイズを合わせて合成してみました。

Mc_2

内側の長方形がレデューサーなしで周りがレデューサーありです。

画像内の星を基準に10か所だけ長さを計測して倍率を求めてみました。

倍率 平均値:0.8369 (標準誤差:0.0008 標本数:10)

という感じです。なので焦点距離はレデューサーをつけると800.0mmから669.6mmになります。そして、F3.48まで明るくなります。

ちなみに周辺減光がどの程度起こるのかも実験しました。

Mc_3 四隅が少しだけ減光しました。この程度なら編集でごまかせる程度ですね。なかなか優秀です。

周辺での星像の変化も観察しました。

1.レデューサーなしのいつも通りのR200SS鏡筒で撮影

Mc_4

2.レデューサー内のレンズの向きをカメラ側が凹になるようにして撮影

Mc_5

3.レデューサー内のレンズの向きをカメラ側が凸になるようにして撮影

Mc_6 どの写真も画面右上の1000×1000ピクセルです。3番の収差は驚きですね。通常の星像の倍以上の大きさになっています。面白い実験結果です。3番のレンズ取り付け法は実用できないということがわかります。1番と2番の比較ですが、どちらも同じ星を使い収差でどれだけ伸びているか計ってみました。結果は同じ大きさ、数値に大きな違いはありませんでした。ただ、レデューサーをつけるとつけない時より外側まで写せます。コマ収差は中心では外んど見られなく、中心から離れるごとに顕著に表れます。同じ星で同じ大きさの収差ということはレデューサーの一番隅は今までよりも若干収差が大きく感じられるということです。でも光学系が明るくなるメリットは大きいです。撮影可能な天体の幅もかなり広がったと思います。

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コメント

初めまして、同じく大学生で天体写真をやっているものです。
タイマーレリーズやレデューサー自作の記事、拝見しました。何でも自作で作ることが出来るのは、羨ましい限りです。


レデューサーはケンコーのクローズアップレンズで作られたのですね。F3.48ですと、ε-160に迫る明るさですね。これはかなり使えそうですね。

また、天文冬の陣に行かれるのですね。
私は今年は行けなくて、とても残念です。

はじめまして、よろしくお願いします。

やっぱり収差の点ではεにはかなわないですが、露光時間が減る分だけ追尾の成功率は上がりそうです。淡い星雲とかが手軽に写せるようになると思います。
また、暗いシュミカセが部室で眠っているので、このレデューサーの登場で日の目を浴びそうです。いまは新月が待ち遠しいです!

レデューサーに限らず、Tリングの内部には50mmの空間があるのでフィルターなんかも応用できそうな気がします。

始めまして。
面白いですね、私もやって見たいです、参考にさせてください。

一つの望遠鏡で2種類の焦点距離が選べるようになるので便利になるかもしれません。クローズアップレンズ自体は市販のレデューサーと比べると格段に安いので、数種類用意してみて自分の撮影にあったものを選ぶのも面白そうですね。

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